金曜日, 2月 29

午前中から卒論の最終チェック(K寺君)と印刷・製本作業(K村君)。なんとか仕上がりました。その合間に私が担当の論文紹介ゼミ。
Vertical activity patterns of free-swimming adult
plaice in the southern North Sea.
E. Hunter et al
MEPS; 279: 261–273, (2004)
こういう質の仕事にしたくて今、ヒラメの調査をしています。
要旨だけ載せておきましょうか。活動リズムが時空間変動するという内容です(あまりに不親切か)。

ABSTRACT: Analysis of continuous behaviour records of adult female plaice Pleuronectes platessa tagged with electronic data storage tags, and released in the southern North Sea, has yielded new insights into spatial and temporal variation in vertical activity (swimming). Here we describe migration-linked changes in vertical activity patterns observed from 31 plaice released between December 1993 and February 1997. Fish migrations of up to 220 d were reconstructed using the tidal location method. Analysis of the periodicity of activity revealed high levels of vertical activity during the southward spawning migration into Southern Bight and the eastern English Channel following release in December and January. We observed spatially varying, migration-linked changes in vertical activity, with a tidal pattern of vertical activity during the pre- and post-spawning migrations and a circadian period of rhythmicity in the spawning grounds. Circadian periodicity was dominant in 23 of 31 individuals (74%), 13 of which also demonstrated significant 12 h periodicity. The other 8 fish exhibited a dominant 25 h periodicity. A significant 336 h (14 d) rhythm was observed in the averaged population data, in phase with the spring–neap cycle, with periods of reduced activity associated with times of expected high tides. Our results provide important information about systematic changes in migration-linked behaviour in plaice, and also illustrate how the accessibility of plaice to capture by trawling may vary in space and in time.

午後から会議で文教へ。卒論を提出して、センターへ帰還。M田さん、F川君と解析打ち合わせ。というわけで激動の2月が終わりました。明日から海外出張します。帰国は3/6です。更新できれば現地から更新します。

木曜日, 2月 28

昨日は朝からK村君の卒論の修正版と格闘。〆切期日が迫っているので大幅な修正を望むべくもないですが、12月からテーマの大幅変更があった割には良い論文になりつつあります。私がもっと速く軌道修正を指示できていれば、考察に時間がもっとかけられて、中身はより濃くなったように思います。大反省です。

午後過ぎから論文紹介の準備。7割くらいできましたね。できれば今日夕方か、明日にゲリラ的にゼミをやらせてもらうことにしましょう。

さあ、これから卒論と格闘です。

火曜日, 2月 26

昨日は午後からK村君の卒論のドラフトの添削に没頭。発表会までに苦心したかいもあって、ストーリーとしてはすっきりしています。あと2回ほどチェックして終わらせたいところです。夜までにK村君にチェックして戻しました。帰宅しようとしたらセルを回しても車のエンジンがかからず。何度か試してもだめったので、JAFを呼びました。40分ほど待って到着。JAFの人がセルを回すとなぜか一発でかかりました。どうも、ギアがパーキングにきっちり入っていなかったのが原因らしい。表示ではPの位置に入っていたのですが。

そういえば一昨日、大村湾で標識ヒラメが再捕されたと報告をいただきました。定置網に入ったヒラメはロガーが網に絡んで死んでしまったようで、網にはロガーとケーブルタイだけ引っかかっていたそうです。幸運ですね。G5タイプのロガーは最近までの回収で4台あるので、これらを再放流することにしました。時化続きで放流は28日になりそうです。

今日は朝文教に寄って雑用をすませて、センターへ。午前中はほぼ雑用で終わって、午後からF岡さんの論文チェック。3時過ぎからM田さんの論文紹介。
Foraging time strategy of small juvenile plaice: a laboratory study of diel and tidal behaviour patterns with Altemia prey and shirimp predators
M. T. Burrows
MEPS; 115, 31-39, 1994
あまり新しくない論文ですが、潮汐周期の活動リズムを持つplaiceが餌(アルテミア)と捕食者(shrimp)の存在によってどのように活動リズムと遊泳行動を変動させるかという一本です。

今日は午前中豪雨でした。

日曜日, 2月 24

午前中、長男と市立図書館へ。借りていた本を返して、また新しい本を借りてきました。大判の絵本と紙芝居などが借りられて彼は満足だったことでしょう。

午後からセンターへ。F岡さんの論文を添削。その合間に事務作業用のノートPCをいじっていて、エラーメッセージが出たので、Rescue and Restoreをファイルのアップデートをしたところ、全くwindowsが起動しなくなってしまいました。どうも、BIOSを最新に書き換えてからインストールしろと言われていたのを見逃したミスと判明。Go backで戻しても復旧せず。今からBIOSのアップデートも恐ろしくてできないので、明日、問い合わせてみることにしましょう。いったい、何やっているだ、この忙しいときに。

風邪は峠を越したかもしれませんが、油断禁物。

土曜日, 2月 23

金曜日は午前中、雑用に翻弄されました。午前中に何とか切り上げて、午後からF岡さんの投稿論文の初稿をチェック。ほとんどそれに終始しましたね。

夜になって、Y田さんが投稿した論文が戻ってきたようなので、様子を聞かせてもらいました。悪くない反応だったようです。再解析をレビュアから指示されやってみると結果が変わったと少し悩んでいた様子。彼の論文の内容を完全に理解しているわけではないですが、あれやこれやと一般的なアドバイス。取捨選択してやってみて下さい。

今日は1日寝ていました。疲れが溜まっているのと風邪ですね。鼻風邪ですが、花粉症なのかも知れません。来週末から海外出張なのでいろいろと済ませておかないと。

金曜日, 2月 22

昨日は卒論発表会でした。K村君、K寺君、ご苦労様でした。これまでの練習のどれよりも素晴らしい出来だったと思います。さあ、あとは論文を仕上げましょう。

ヒラメの放流調査が順調で噂を聞きつけた各方面から反響があります。種苗(厳密には小型成魚ということになりますが)の移動・分散過程、個体群構造につっこんでいける仕事になると思いますので、出来るところは共同研究に展開できれば。ある試験場からの問い合わせで30個体放流して8個体の回収は驚きの結果だという事でした。津軽海峡で2000年に標識放流調査したときは21個体放流で10個体回収だったなぁ。確かに回収率はよいと当時も感じていたが、今となってはこのくらいは期待してしまっているわけです。もちろん、この回収率を揚げるプロセスとノウハウはありますが。種苗の簡易標識による回収率は1%に満たないもんな。報告率とタグの脱落率、それに自然死亡率に大きく差があるのでしょう。

水曜日, 2月 20

一昨日午後,久々にヒラメ再捕の一報が届きました.なんと天草の牛深から.皆とそれからああでもないこうでもないと話しました.五島灘(東シナ海)の放流群だと直線距離で100km以上の移動だなぁ,などと話していたわけです.幸い,標識ヒラメは生きたまま水槽に入れておいていただけるとのことで,昨日Y田さんに現地まで行っていただきました.天草まで牛深までは,センター→茂木→(フェリー)→富岡→牛深という経路になりますね.午後過ぎ,帰りのフェリー待ちのY田さんから連絡.なんと,ヒラメは大村湾放流群だったとのこと.大村湾北上→針尾瀬戸通過→五島灘南下という経路で移動したのしょう.針尾瀬戸から五島灘に出た個体は2個体目になりました.いくつか興味深い疑問はあります.今後も回収が順調であることを祈りつつ.

明日は卒論発表会です.

金曜日, 2月 15

午前中は新規のタグ開発の相談。メーカーの方に長崎までご足労頂いて、図面を拝見しました。各パーツの配置やデザイン、そしてセンサの測定範囲などについて意見を述べさせてもらいました。とても良い議論が出来ました。七夕にプロトタイプを披露して頂く予定です。

午後は実験レポートの添削(今更ながら…恥)を進めて、その後、4年生の卒論発表練習。K村君は流れが見えてきました。まだ、結果の示し方とその優先順位が付いていない感じ。「あれもこれも言っておかない」というのは気持ちは分かるのですが。終わってから引き続き議論しました。

夕方からレポート添削を仕上げてコメントつけて返却できるようにしました。気が付くと10時を過ぎていました。
あっという間の一週間だった。

水曜日, 2月 13

朝から雑用に翻弄されて,午後過ぎから副査を引き受けているI上君の修論を読んでコメントしました.その後,同じくS君の修論にもコメント。週末が締め切りですから、みんなガンバレ。

明日はF岡さんのゼミですね。

火曜日, 2月 12

昨日は祝日でしたが出勤。レビューした論文のコメントをエディタに送って一段落。ウェブ上で評価が簡単に出来て、コメント用のファイルをアップロードして完了。簡単簡単。それから、まずはK村君の要旨と格闘。こういうやりとりはいつまで経ってもうまくならないですね。自分の意図を人に伝えるのが苦手というか。伝わらないもどかしさにいらいらしてきます(学生にいらいらするのではなくて)。夜はK寺君の要旨をT田さん観衆の下で格闘。こちらはかなりの難産でした。

その合間にヒラメの解析。活動(離底)リズムを変動させている個体がいます。日周リズムになったり、潮汐リズムになったり、日周+潮汐リズムになったり、活動に全く周期性を持たなくなったり。新解析をやってみると結果が深まる。リズムを何故変動させているのかは、もう少し追加の解析をしてみる必要有りです。

今日は朝から文教で会議を済ませてセンターに戻り、韓国の済州大学校の院生達がセンターの施設見学にやってきました。旧知の先生方ともたくさん再会できました。その後、卒論要旨を仕上げました。

夕方はラボのメンバーと研究の話をして今日は早めに帰宅。

日曜日, 2月 10

昨日は昼前から家族で出かけました。市立図書館で本を返却して、また新しい本を皆で借りました。昼食はラーメン屋に。あの有名店、大勝軒の最後の直弟子がなんと長崎で店を開いたとの事で行ってみました。開店当時は行列が出来るほど盛況だったそうですが、昼時でしたがなんとか座れました(というか、長崎で行列の出来るラーメン屋なんて聞いた事がない)。盛りそばをたべました。酸味のきいたスープはがつんとくるような特徴のある味ではないですが、なんだかクセになりそうです。また食べたいと思える味でした。本店の味は「大辛」で注文すると良いようです。かみさんは「長崎味」を頼みましたが、ちょっとこれは頂けなかったですね。長男が食べるにはちょうど良い味でしたが…

今日は午前中家でのんびりしてから、長男とセンターに出かけました。まずはDVDを楽しんでもらっている間にレビューを進めて、彼が飽きた頃を見計らって、自転車の練習をしました。センターの前から水試の突端まで彼は自転車で私は散歩を楽しみました。だいぶ上手になりました。まだ補助輪付きですが。I松先生、S矢野先生からおやつを頂いて彼は満足だった事でしょう。無責任な愛を回避するのもだんだん難しくなってきました(笑)

金曜日, 2月 8

昨日のゼミで使った論文をアップしておきます.かなり古いですよ.
Tidal and circadian activity rhythms in juvenile plaice, Pleuronestes platessa
Gibson R.N.
Marine Biology 22: 379-386 (1973)

野外でサンプリングしてきたカレイをすぐに恒暗条件下の止水された水槽にいれて,活動リズムを記録.実験開始から数日は半日周潮のリズムに同期した活動のピークが認められる.実験を継続していくと徐々に活動ピークは1日1回に収束していく.水圧と光など同調因子を排除した条件下でカレイは概潮汐と概日リズムをもつという古典的で今では当たり前になった知見.日周リズムは継続するのに潮汐リズムが失われてしまうのは現在でも明確な答えは得られていないのだと思う.

木曜日, 2月 7

一昨日昨日は対馬に出張でした。県庁からの新しい仕事のためで、いつもの標識放流調査ではありません。2日間、対馬の島内を周り、漁業者さんから聞き取り調査でした。その合間に春から開始するクロマグロの実験的研究の打ち合わせをY村さんと実施。それからいつも標識放流でお世話になっているK葉さんにも今月から解禁されたクロマグロの延縄漁の漁模様などについて情報収集しました。現在のところ、3-4kgの個体がメインだそうです。

今日はレビューを依頼されている論文をずっと精読しました。返事は今週末までです。午後はヒラメの論文紹介。今日もまたもや古い論文でしたが、このあたりからおさえていかないとレビューにはなりませんね。

最近、ヒラメの再捕報告がこないなぁ。と少し心配。

金曜日, 2月 1

2月になりました。

昨日は修論発表会。我が社は今年はM2がいませんでしたが、センターからは7名が発表。改めて水産学は多岐にわたっているなとしみじみ実感。ともあれ、皆さんお疲れ様でした。修論提出まであと少し。もうひとがんばり。朝から夕方までずっと聴いているのは疲れました。教室は寒かったですね…

もうすぐ、このブログのカウンタが10,000に達しますね。10,000をゲッとした方、よければコメント書き込んでください。そんなこと言っていると全然アクセスが増えなくなってしまったりして(笑)また、そのうち、マグロの調査中の画像や動画などアップしましょう。