火曜日, 1月 29

先週までヒラメの回収が3週続いた’super tuesday’だったのですが、今日は回収の連絡はありませんでした。残念。

今日も午前中からヒラメの解析に没頭。新解析によって、視点を変えてこれまでの結果を見る事になり、手の届かなかったところに少し触れられるようになっている感じ。お昼前に開発中のTide location methodの途中経過をY田さんに報告してもらいました。精度を評価するにはこの場合、モデルにフィットしない結果を出して見る必要がある事で結論を見ました。

午後からもヒラメの解析に没頭。夕方前から論文紹介ゼミ。Y田さんに紹介してもらった論文は、
The tidal rhythm of activity of Coryphoblennius galerita (L.)(Teleostei, Blennidae)
RN Gibson - Animal Behaviour, 1970
潮間帯に生息するギンポの1種を使って、自由継続周期(恒暗条件)と光条件を生息環境と同じにして赤外線センサを使って行動リズムを測定。両者の条件とも、満潮時刻に活動量がピークになる周期をもつが、暗条件は活動の制限要因になっているという結構古典的だが重要な論文でした。

月曜日, 1月 28

今朝、西海大島から連絡があり、ヒラメが新たに回収されました。これで7/28ですから、30%まではいきませんがなかなかの回収率です。以前、津軽海峡で同様の調査をしたときには7ヶ月後まで回収がありましたから、まだまだ調査は序盤戦というところですね。

午前中は査読を依頼されている論文を読んで、午後からY田さんと大島まで標識とヒラメの回収に行きました。東シナ海に年明けに放流した個体でした。センターに戻ってから、ヒラメの行動リズムの解析に没頭しました。MemCalcはなかなか楽しいです。

土曜日, 1月 26

昨日、出勤途中でツバメを見ました。長与川の川面を飛んでいました。越冬ツバメもいるということですので何とも言えませんが、もし渡ってきたツバメだとしたら早すぎますね。まだ、1月です。シベリアなど日本より北方で夏に繁殖したものが、日本で越冬する事もあるようですが。

今日は長崎市立図書館に行きました。出来たばかりなので美しく、しかし、すごい人でした。長男が絵本をたくさん読んでいました。

木曜日, 1月 24

ヒラメ回収&マグロ竿釣り

ヒラメの調査が順調である。昨日は平戸の志々岐から再捕の連絡があり、M田さんとY田さんに現地まで回収に行ってもらいました。12月末に佐世保湾湾口の南から放流した個体で4週間ほどで西北西に25kmほど移動していたことになります。早速、ダウンロードしてデータをチェック。離底のタイミングが潮汐周期に強く対応しているようにみえました。ただ、離底の頻度はすでに再捕されたこれまでの個体より高いように思えますが、正味の移動距離はそれほどでもないですね。放流地点から再捕地点までぐねぐねと寄り道しながら移動していたことになりますね。

ミナミマグロ調査の話も少し。オーストラリア流のマグロの捕獲方法の話を数日前にしましたが、竿釣りの方法について動画をアップしておきましょう。クルーのRyanは、2時間ほど100個体をほぼ一人で釣り上げました。このときのマグロは10-15kgありましたから。過酷な作業ですが。

このときはマグロが釣れる限り、簡易標識を装着して放流しました。動画の途中でBlack boxが登場してマグロの体にセンサーを当てて何かを測定していますが、Body Composition Analyzer(Bioelectrical Impedance Analysis)を使って体組成(体脂肪率)を測定しています。年級群、海域によって肥満度に差があるかどうか、そして肥満度に差があるならば回遊行動に差が出るかどうかを検討しようと試みています。

火曜日, 1月 22

ヒラメの標識放流調査も順調である。今朝も先ほど崎戸から連絡があり、標識ヒラメが回収されたとのこと。ここまで大村湾と東シナ海沿岸(佐世保湾の南)の2カ所の放流地点から計28個体を放流して5個体が回収されている。最長で1ヶ月間の遊泳行動データも取得できているばかりか、大村湾南部で放流して野母崎の北方の蚊焼沿岸で再捕される個体も出現した。長崎の地理に詳しい人には容易に理解していただけると思うが、大村湾から外海へ経路は’針尾瀬戸’しかない。ここは急潮で有名なところで、瀬戸も最も狭いところは幅300mほどしかない。海と言うより’河’に近い。なぜだかまだわからないが、ヒラメはここを通過して外海に出たのは間違いないのだ。この事実は大村湾と外海の個体群が交流があることを意味する。

さあ、午後から標識ヒラメを回収に行ってこよう。ついでにA松さんのA-tagも交換に針尾瀬戸まで行くとしよう。

月曜日, 1月 21

アーカイバルタグ装着(ミナミマグロ)

先週末に帰国しました。毎日、夜明けから日没まで激しく揺れる小型漁船でマグロを追いかけてどろどろに疲れましたが、やっぱりフィールドは楽しい。9日間のクルーズで184個体のミナミマグロを捕獲しました。そのうち、54個体に超音波発信器を、28個体にアーカイバルタグを装着して放流しました。用意した発信器のうち13台を残しましたが、引き続いて調査するF岡さんに託しました。


夕焼けではありません。朝焼けです。戦い開始前ですね。調査の序盤戦での撮影で、中盤から終盤になってくると少しでも長く寝ていたいものですから朝焼けは拝めなくなります。




タグ装着時の動画をアップしておきましょう(というか、Bloggerでもいつのまにか動画がアップできるようになっていたんですね…しらんかった。しかし、動画がうまく再生されません。Youtubeを使ってみましたが、うまくみれますかどうか)タガーはカウンターパートです。私は記録係兼雑用係といったところでしょうか。トローリングしてマグロを捕獲するのですが、マグロが仕掛けにヒットするとすぐに竿釣りを試みます。餌を流しながら、ポールで水面を激しくたたきます。うまくするとマグロが船に’付きます’。そうすると後は魚がいなくなるまで釣り堀状態になり、効率よく、タグ用の状態の良い魚を確保できます。このときは2時間で100個体程度釣り続けたでしょうか。そうして釣られた魚はデッキにしかれたマットレスからタギングクレイドルへ運ばれて、標識装着に供されます。装着時間は1分半程度でしょうか。動画はアーカイバルタグの装着を映したものです。

土曜日, 1月 5

今朝は5時前に起きました。昭和町から高速バスに乗り込み、福岡空港へ。これからシンガポールを経由してパースまで。向こうは夏、こっちは冬。当たり前ですが、衣料が少なくて済みます。パース到着は午前1時過ぎ。辛すぎる‥

では行ってきます。

金曜日, 1月 4

明日からオーストラリア西オーストラリア州パース沖合に出張します.オーストラリアの西岸域はインドネシア近海で生まれたミナミマグロの1才になったばかりの幼魚の回遊ルートで,南半球の夏から秋にかけてここを通過(滞留)するのです.漁船でマグロを捕獲して,腹腔(お腹)に発信器を装着して放します.南西岸(Albany沖合)には50台を超える専用の受信機がすでに沈めてあり,発信器付きのマグロが受信機の近傍に出現すると個体番号と出現時刻を記録してくれます.受信機は陸棚を横切るように等間隔で20台ほど沈めてありますので,西岸を南下し,南岸を東進するマグロの来遊時期と回遊経路(沿岸か沖合か),あるいは海山などに立ち寄るか,そして西岸から放した個体のうちどのくらいの比率が南西岸に来遊するかを検討します.

7日にFremantleを出港して,マグロを探しながら南下,一路Albanyを目指します.Albany着は15日夕刻の予定です.私の親友であり,大事な共同研究者であるAlistair Hobdayともう5年以上,この調査を一緒にやっています.コミュニケーションは完全とは言えませんが,以心伝心の域には達しています.船はQuadrant.スキッパーのGeoffは凄腕の漁師でいつも我々を良い方向に導いてくれています.

洋上に出ると全く更新できなくなりますが,帰国後,画像などアップしますのでお楽しみに.

T田さん,後をよろしく頼みます.

木曜日, 1月 3

今日まで実家にて正月休暇を過ごしました。甥っ子や姪っ子達も集まり、にぎやかなお正月でした。いつのまにかお年玉をあげる立場になっている自分にちょっととまどいと驚きを感じたのでした(大げさ)。金の価値の分からない子供に早くから札束をあげるのはちょっとどうかと思いましたが。長男と実家近くの公園に遊びに行きましたが、北風が強く、早々に切り上げました。

正月中もヒラメのこととミナミマグロ調査のことが頭から離れないのでした。

水曜日, 1月 2

新年明けましてオメデトウございます。今年もどうぞよろしくお願いします。皆さん、年賀状届きましたか??